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君たちはどう生きるか 吉野源三郎

購入の動機

7月に公開される宮崎駿の新作映画に向けて、予習ということで原作を読んでみました。

漫画版と悩みましたが、やはりまずは原作ということで。

感想

この本を読んでいたときは、職場の環境が嫌で辛くて、転職を頭にちらつかせる日々を送っていました。
読みすすめるうちに、とても優しい気持ちになれたことを覚えています。

かなり古い本で、時代を感じる描写が多々見受けられますが、今の時代でも十分通用する普遍的な心に響く話でした。

この物語は3つの文体によって進行していきます。

・神様視点の文章(地の文)

・主人公のコペル君視点の叔父さんに向けて書いたノート

・叔父さんがコペル君に向けて書いたノート

神様視点の地の文で語られた出来事を、コペル君の言葉で改めて感情を織り交ぜて知ることができます。
そして、それに応える叔父さんの想いも優しく、愛情を感じられます。

貧困と油揚げ、本気で怒る北見くんをみて好きになるコペル君、ラジオ放送で空想野球、雪合戦での自分自身の弱さ、逃げようとするコペル君に本気で叱咤する叔父さんの優しさ、お母さんの「坂道の話」などなど。心に残る話が盛りだくさん。

子供ができたら、読み聞かせたい一冊です。

しかし、ナポレオンと仏像の話は、ちょっと原作者の趣味が入っていたような。。

個人的評価90点

読了までにかかった時間:約3時間00分

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