冲方丁さんの本をAmazonで調べていたら本書が目に止まりました。
理由は高校生のころに読んだ冲方式ストーリー創作術を思い出たから。
当時を懐かしみながらも、続編?のような意味合いを込めて購入しました。
感想
もう一度、1から読んでもいいな。
現在進行系で読みながらも、そう思えるほど、素晴らしい内容でした。
私はこの本を読むまで正直なところ、文章だけの可能性を軽視していました。技術が発達して簡単に映像や音声で表現できるのであれば、わざわざ文章だけで作品を拵える必要があるのだろうか?事実、教科書や参考書よりも、動画で勉強する人々が増えてきている。映像やゲームのほうがもっと可能性に満ちていのではないか。そう思っていました。
人は、まず五感で対象を認識します。
現代のメディアは視覚と聴覚に傾倒したものが大半ですが、文章においては五感の描写をフルに活用することで読者の感性を様々に刺激することができます。
この文章を読んだとき、まさに目から鱗が落ちる思いでした。
文章の世界は可能性に満ちていて、自由で、あらゆる感覚をイメージさせて仮想体験することができると。
本書はその方法論が具体的に参考例をもとに書かれています。
値段の割りにページ数は少ないけれど、尺の問題で無理やり違う内容を盛り込んだり、SNSでの出来事を入れたりするビジネス書よりはよっぽどスッキリしていて良い。
小説を書いていて、悩んだり、行き詰まったりしたときに本書を開くと救われそうです。
個人的評価 | |
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タメになった | |
読みやすさ |
読了までにかかった時間:約2時間00分