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芳華-Youth- レビュー

基本情報

原作:ゲリヤ・ヤン

監督:フォン・シャオガン

脚本:ゲリヤ・ヤン

出演:ホアン・シュアン、ミャオ・ミャオ、チョン・チューシー

公開:2017年

上映時間:135分

無理やり一行あらすじ

1970年代の激動の時代における文工団の青春!

感想(ネタバレあり)

時代に飲み込まれていく若者たちの悲惨な物語を想像していましたが、後味のよい心に残る映画でした。

とにかく原作の小説版が読みたくなります。文芸工作団という特殊な舞台で青春を謳歌する人たちの姿をもっと詳細に知りたくなるからです。ノンフィクションのように、生き生きと人々が描かれています。二回目が観たくなる良い映画でした。なお原作の日本語訳はまだ出版されていない模様……。

よく言えば時系列順にテンポ良く、悪く言えば駆け足気味でストーリーが展開されていきます。個人的にはメイン二人の葛藤をもう少しフォーカスしてほしかったです。シャオ・ピンが最初以外ずっと可哀想な印象でした。

戦争描写がやたらリアルです。怪我している兵士がグロテスクなので、耐性のない方は注意が必要です。

でも、いろいろな人に観てほしくなる素敵な青春映画でした。

印象に残ったシーン

雰囲気作りをしたあとにカセットテープで流行の音楽をこっそり聴いて、みんながうっとりするところ。

リウ・フォンがシャオ・ピンの相方役をやると名乗り出るところ。

メンタルがやられてしまったシャオ・ピンが文工団の踊りを客席でみて、いろいろな思い出を掘りおこしながら自分も外で嬉しそうに踊っているところ。

心に響いた言葉

「おそらく、シャオ・ピンだけがリウ・フォンの優しさを知っていた。不幸な身におかれている人こそ、純粋な善良を見分け大切にするのだ

私の職場に、精神的な病気を持つ女性がいました。ある女性たちに対してコミュニケーションを拒絶し、怯え、逃げてしまうのです。ゆっくりと時間をかけて聞いていくと、彼女の口から涙ながりに語った言葉はとても重いものでした。過去の辛い境遇から打算的でしたたかな女性の素振りを見てしまうと、恐怖心が発作して生理的に防衛反応を起こしてしまうということでした。

不幸な身におかれている人こそ、純粋な善良を見分け大切にするのだ」という言葉は病気だった職場の女性を思い出してしまい、とても刺さりました。

映画の結末はとても良い終わり方で優しい気持ちになれました。老後、心の綺麗な二人が寄り添いあって生きていく姿が報われます。

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個人的評価82点
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